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知の自由

先日、遠位型ミオパチーの大学同級生のところへ今年一回目の訪問をしてきた。

ここ数年、会って話している分には
大きな変化は感じないが、やはり本人の生活習慣の中で変化・制限を
強いられている部分は多くなってきていると思う。

遠位型ミオパチー(空砲型)この病気の不思議なところは、首より上、頭については
まるで病が影響しない。
脳は普通だし、表情筋にも影響がない。
そして内臓関連にも影響しない。
影響があるのは、それら以外の四肢の筋肉のみであること。

だから、普通に部屋の中で会話をしていると、いつでも
学生時代の気分になるぐらい自然と会話をしてしまう。

そんな彼女の情報源は、今はPCとインターネットを介した手段しかない。
書物は薄い単行本のマンガでさえも、支えることは難しく
読むのは難しい。
2010年のiPad発表以来、電子書籍ブームがいよいよ定着・活性化するかと
思われたが、これだけの変化と進歩が激しいITの世界でも
長く続いた書籍・出版を巡る世界への変革は遅々として進んでいない。

遠位型ミオパチーという筋肉の疾患に限らず
肉体的・物理的理由で、本を手に持って自由に読むことができない人というのは
想像している以上に、多いのではないだろうかと思うようになった。

新聞・本・大切な誰かが書いて送ってくれた手紙。
これらを読む自由が奪われているのは基本的人権に触れないのだろうか?
いや、触れていると思う。

様々なビジネス上の問題、利権、書類データフォーマットの統一化など
問題は複雑に絡み合っているのは想像するに容易いが、早急に改善して欲しい。
私の友人は、とても勉強熱心な人であるから、彼女から
「活字文化」を奪うのは、酷である。


バリアフリーという言葉は聞いたことがあると思う。
けれどそれは、駅の階段や、歩道の段差などの”物理的バリア”を指すだけではないのだよ。

”知のバリア”。知ることのバリア。教育という観点ではなく、字が読めても本を読むことができないという
バリア。


最後に。
私の別の友人に、近頃書籍を発行した方が居ます。
この日、遠位型ミオパチーの彼女に、その本を読んでもらいたいと思いました。
けれど、それは叶わない。
著者の彼女に、「早急に電子書籍版の発行を切望します」とメールを送った。
インクがどうこう・・・、在庫をかかることが云々、、、
そんな話ではない、知のバリアフリーのために、できることから
してもらいたい。


*そして
音楽に携わる我々。
CDのダウンロード販売は行われているが、歌詞カード(ジャケット)は
放置されている。
言葉のある音楽をする者にとって、そこは大切な領域。
それもまた、早急に電子化して供給できる体制が必要なんです。

誰にでも、文字を読むことができる自由を。

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