MIKIネジ制作の記録 -2

MIKIネジ制作の記録 -2

❏ 第三弾ネジに向けてのディスカッション
メッキ加工の第二弾を踏まえて、「次はどうするか?」というテーマになりました。
結論として、まず構造をより洗練されたものにする、となりました。

メッキ加工による、変化の幅は、今までの経験上で
ある程度想像がつくようになっていたので、のちのち検証するとして、
まずは加工前の"素のネジ"を、鍛え上げることが課題となりました。

1.ネジ両端のローレット加工
2.雄ねじ雌ねじの精度
3.根本的な構造の見直し (*)

特に3つめの構造見直しは、三木さんが新たに取り組まれた成果だというのが
次の写真からわかります。

 

なんと、空洞なのです。
手にとって、気づいたときは驚きました。
一体、どうやってこの結論に至ったのか?
そして、どのようにして製作したのか?私には想像がつきませんでした。
しかし、この構造が、今までとは一線を画する画期的な構造になったと
試奏して実感しました。

(後日談)
空気の表面積を増やそうとして、中央に穴を開けたそうです。
当初、1mmだった穴を、1.5mmにしたものが最新の形状です。


これが、第三弾試作をセッティングした状態です。
ちゃんと両端にローレット加工がされていて、非常にセットしやすいです。

❏ 実際の演奏による音色比較動画

製作中のMIKIネジ test Play Movie
1.第一試作 銀無垢ネジ
2.第三試作 真鍮製ネジ
3.第三試作 銀無垢ネジ
4.番外   プラチナメッキ加工通常ネジ

それぞれ8小節フレーズPlay
比較用に最後のフレーズを連続して4パターンつなげました
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ヘッドフォンでの比較検証をお薦めしますが、
この音声動画からは、あまり多くの情報が伝わらないかもしれないので
文字での補足をします。


❏ 音声動画では分かりにくい、吹き手が感じられる印象

第一弾試作と第三弾との違いは
・音量のピークが、上下ともに増大した

・pppが、少量の息で吹くことができる

・fffに到達するまでの時間も非常に短い

・裏を返すと、軽く吹き込んだだけで全てがfffになりやすいので
 奏者のコントロール技術が必要

・私が所属するワンダフルボーイズのような、大音量ロックバンド内での演奏において
 少量の息で、素早く音量コントロールができることは、カラダにとって負担が少なく済む

・セッティングにおいても、両端についたローレット加工が、しっかりと指先に反応が返ってきて、リガチャーを締めることができる

・左利きの人でも両側ローレット加工により扱いやすいユニバーサルデザインになった

・ネジ内部が空洞になった構造の影響なのか、非常に軽量かつ、音の印象も良い

・よい意味で、セパレートされた音=スッキリと音の輪郭が際立つ

・第一弾ネジや、以前制作した、一般的なリガチャーネジの番外プラチナネジは
 中低音が詰まっている音色に聴こえる。
 密度が合って太い音とも呼べるが、鳴らし切るのには、かなりの息の量を必要とする

個々人の音楽スタイル、楽器セッティング【Sop,Alto,Tenorも含めて】によって、
選択肢が広がったと捉えて良いと思います。
”究極の一本”を見つけるのも必要ですが、それぞれの特徴を把握することで
異なった音楽に、柔軟に対応できるようになると思うのです。

現状、林は
【第三弾ネジの銀無垢】を選択します。
真鍮も非常に良い作りで、かつ明るい音色です。
これは、金メッキをかけるとさらに特徴が出て、クラシックや、吹奏楽で
活躍しそうな製品になると思います。

一方、私の選んだ銀無垢は、少しだけ落ち着いた音色です。
ですが、息のスピード感・量など、奏者のコントロールで
如何ようにも変化をつけられるので、しばらくこのセッティングを
馴染ませていきたいと思います。

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